第二次世界大戦時、米陸軍のカモフラージュの開発は1942年6月に始まり、8月にはワンピース式のものを採用。それは表裏で使用できるリバーシブルタイプで、表がグリーン系、裏が褐色系になっていた。実践への投入は同年のニューギニア戦線が最初だったが、布地が厚くて重量があり、ジッパー式だったこともあって通気性に難があり、限定的に採用したようだ。次いで採用されたのがツーピースタイプ。基本的なデザインはコットン作業服(HBTファティーグ)と同じだったが、こちらも1944年には事実上廃止された。陸軍にカモフラージュの印象は薄いのはそのためだろう。
一方、ダックハンターズと呼ばれるこのカモフラージュは、太平洋戦線における海兵隊の印象が強い。別称として「フロッグスキンスーツ」と呼ばれるこのパターンは、同隊では様々な用途に使われたためだ。中でも最も貴重といわれるのが、1941年に結成されたパラマリンコープ(海兵隊空挺部隊)のパラシューティストユニフォームだ。そのツーピースタイプは、採用時期が1年に満たないため幻といわれるが、そのセットアップが実物をもとに蘇った。
このパラシューティストのユニフォームは、ワンピースやスモックが多いが、今回再現したのは非常に稀なツーピースのもの。この斜めにデザインされたポケットは、この後消滅。パッドのない初期モデルで、パラマリンとしても大変希少な存在として知られている
もとにした当時の実物に施されていた背中の黄色いステンシルも忠実に再現している
こちらも実物の背中に施されていたステンシル。擦れた風合いはヴィンテージと同様だ
このコートの特徴的なディテールが大胆な“逆ハの字”に施された胸ポケットの仕様である
黒塗りのスナップボタンも特徴的。エイジングしていくのが楽しみだ
ツーピースタイプはこのように両サイドにスリットが施されているのも特徴のひとつ
HBT地に1版ずつ重ねてプリントしたカモフラージュは版の滲みやエイジングも実物と瓜二つ
PRICE:50,000円+tax SIZE:36,38,40,42
ご購入ページはこちらツーピースタイプのコートとセットアップになる希少なトラウザーズで、ワンピースになる前のユニークなディテールが残る。緑面はフロントがスラッシュポケットで、茶面はフロントがマチ付きのフラップポケットになるのだ。コート同様、生産時期の極めて短い幻の逸品だ
ツーピースタイプのトラウザーズのため、ウエスト周りは一般的なモデルと同様の仕様で、ベルトループも装備している
茶面のフロントポケットはフラップ付きで、コートと同じスナップボタン留めになっている
茶面のフロントポケットは丸みがありマチ付きになっているのが初期モデルの特徴だ