米海軍の象徴的なファティーグであるヘチマ襟のジャケットは、第一次大戦時の1917年から着用され始めたといわれている。細かな仕様変化はあるものの、約半世紀にもわたって採用されてきたわけだ。そのヒッコリーストライプのモデルは、写真のヴィンテージからも分かるように「P」という文字がステンシルされている。その意味をかつては「パトロール」ともいわれていたが、実際は「プリズナー」であることが分かった。しかも「PW(戦争捕虜)」ではなく「軍人囚人」という、海軍ならではの問題を解決するためのウエアなのである。
艦船や空母などで長い航海に出ている間、艦内で規律に反する行為を犯した海軍兵士は、陸上のようにすぐに移送して収監できないため、艦内に設けた檻の中で一時的に収監された。現代では「BRIG」と呼ばれ、その文字が印字された衣料や色で収監中の軍人囚人であることを表すが、第二次世界大戦時には「P」とステンシルされたヒッコリーストライプのジャケットで認識していたというわけだ。インディゴでロープ染色されたヒッコリーストライプ生地を使い、通常のインディゴデニムのものと同じ形状のアンカー柄チェンジボタンの白いものが使用されていた。このボタンまで残る当時の実物は非常に希少性が高いが、ウエアハウスではその極上品を入手。生産時にダース(12着)で納品されていたステンシルの入らないプレーンモデルを再現した。
白場は茶綿を混ぜたことで独特のくすんだ風合いに仕上げ、インディゴのロープ染色による染糸部分は、褪色し始めるとサックスブルーのような色合いに変化していく。非常に希少な白いアンカー柄のチェンジボタンも実物をもとに型から起こして再現。リアルさを細部までとことん追求した
PRICE:36,500円+tax SIZE:36,38,40,42
第一次大戦の後期には支給が始まったといわれているヘチマ襟のカバーオール。袖の生地がヨコ使いでボタンホールがシャツ穴など細かな仕様に違いはあるが、基本的なデザインは変わらずに採用された。こちらは第二次世界大戦時に使用された1着
PRICE:36,500円+tax SIZE:36,38,40,42