ヴィンテージと同様の色落ちを見せるウエアハウスのジーンズは、
中白糸と呼ばれるインディゴ糸で仕立てられていることに起因していた。
ヴィンテージジーンズと見紛うほどの色落ちに定評があるウエアハウスのジーンズ。この迫力のあるオーラを放っている好サンプルのような色落ちを実現させるため、ウエアハウスでは独自の手法や技法を取り入れています。ヴィンテージのデニムバナーを解体・分析することで当時の糸の構造を再現したり、国内で稼働する最古の織機を使ったりと、時代感を徹底的に検証したデニム作りを行ってきました。中でも色落ちに最も影響を与えている要因はタテ糸の中心の白さにあり、ヴィンテージのジーンズの経糸の断面を観察すると、外側はインディゴに染まっているが、中心はハッキリと白くなっているのが特徴です。これがムラのある紡績と相まってメリハリのある色落ちになるのです。これは当時の染色・紡績技術が現代よりも拙いための副産物であり、時代とともに技術が進化するほど糸の中心近くまでグラデーションで染まるため、色落ちした時にメリハリが無くなってしまいます。シルエットやディテールはもちろん、顕微鏡レベルで観察してもヴィンテージを忠実に再現した妥協なきモノづくりがここにあります。
1940年代製のヴィンテージデニムから採取したタテ糸をカットし断面を拡大すると、糸の表面はインディゴが濃く染まっているものの、中心部は真っ白に残っているのがわかる。当時からインディゴ糸を作るためにはロープ染色と呼ばれる技法が採用されていたが、’40年代の技術では中心近くまで染めることは出来なかった。この状態を再現するべく、現代におけるロープ染色の技法をもう一度見直すことが課題だった。
写真右/タテ糸を採取するサンプルのひとつである’40年代のジーンズ。メリハリのある色落ちが特徴。 左図/断面を図解したもので、表面と中心の境界がはっきりと分かれる
現代のロープ染色では、糸の染まりを良くするため、染色前の糸を熱湯に浸ける精錬という工程が存在する。ウエアハウスでは、あえて精錬工程を“常温の水で行う” という逆転の発想により、ヴィンテージの糸と同じ、ハッキリと中心に白が残る、中白糸を作ることに成功した。この糸を使うことでヴィンテージのような色落ちを実現させています。
写真右/束ねられた糸が常温の水槽へと浸けられる精錬工程。この工程を経てからインディゴ槽へ移行し染色される
ヴィンテージの味わい深いデニム生地を織るのに欠かせないのが、ムラ糸の特性をそのまま生地に落とし込める豊田自動織機のG3。現在国内で稼働している最古の織機とも言われる超旧式の機械。自動織機とはいえ、動作中は常に人がチェックを行っているため現代的な織機と比べ時間も手間が掛かってしまう。しかし、織り上がった生地は、ヴィンテージと同じ表情をみせてくれる。
織り上がった生地は、インチ設定にカスタムしたミシンで縫製されている(通常はミリ設定)ため、完成時の表情はヴィンテージそのもの。また中白糸を使った生地だけに、タテ落ち感はもちろん、巻き縫い部分のアタリなど細部にまでヴィンテージと同じ経年変化が現れる。
ウエストからワタリにかけて適度に膨らみがあり、裾にかけてわずかなテーパードがかかっているのが特徴。そのためややスマートな印象を演出するスタンダードなシルエットの一本。
股上はLot.1001xx と同様だがワタリから裾までをタイトに設定したサイジング。ブーツでフルレングス、スニーカーでロールアップなど、どんなスタイルでも相性抜群となっている。
SIZE:28~34,36,38
ご購入ページはこちら浅すぎない股上でオーセンティックな顔つきを残した一本。裾にかけて綺麗に細くなっていくラインが特徴で、裾幅は18㎝(※W31の場合)でラインナップ中で最も細身のシルエット。
SIZE:28~34,36,38
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